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合同会社への変更と電子定款

電子定款認証について

img003.jpg電子定款にすると、設立費用が安くなるという話をお聞きになったことがあるかもしれません。

しかし、定款(会社の根本規則を定めた、言わば憲法のようなもの)という言葉自体、あまり身近なものではありませんし、それに電子という言葉が付くと、何やら難しそうでピンとこないというのが一般の方の印象ではないでしょうか?

電子定款とは、従来の紙による定款ではなく、文書をPDF化してCDやフロッピー等の電子媒体にしたものです(もっと簡単に言いますと、定款を紙ではなく、CDやフロッピーに保存してあるものを言います)。

これにより、定款に貼る印紙代4万円が不要になり、合同会社の設立費用を節約することが可能になります。

では、なぜ電子定款にすると印紙代が不要になるかといいますと、印紙代が必要であるという根拠になる「印紙税法」 という法律があるのですが、これは紙で作った文書を対象にしているため、電子媒体は現在のところ、対象外という扱いになるためです。

ただ、この扱いもいつまで続くか分かりませんので、もし電子定款のメリットを受けようとお考えであれば早めにされておくことをお勧めいたします。

さて、電子定款をどうやって作るかですが、一般の方でも設備を揃えれば電子定款のメリットを受けることができるのですが、一回きりの会社設立のために印紙代の4万円以上の設備投資と時間を掛けなければならないので、電子定款についてはご自身で作るのではなく、専門家に依頼するのがほぼ常識となっています。

なお、よく誤解されることとして、電子定款と同じ法務省のオンライン申請であっても、会社の登記をする際に4万円が免除されることはありません。

登記をする時に支払うお金は登録免許税であって、収入印紙と違い、印紙税法とは関係がありませんので、例えオンラインで申請しても 割引は無く、満額払わなければなりません。ご注意ください。

*当事務所の電子定款認証代行のプランは⇒こちら(AとBプラン)です。宜しければご活用ください。

個人事業から法人化(法人成り)

個人事業主から合同会社への変更、つまり法人成りをするべきかどうかは、それぞれのメリットとデメリットを比較する必要があります。

合同会社と個人事業の最も大きな違いとして、合同会社は債務に対して有限責任ですが、個人事業は無限責任であるということが挙げられます。

  • 合同会社⇒有限責任【出資者は、出資額についてのみ責任を負う】
  • 個人事業⇒無限責任【全責任を事業主個人が負う】

その他にも、幾つかの違いがあり、それぞれ下記の表のようにメリット・デメリットがありますが、多くの場合、合同会社化するメリットの方がはるかに大きくなります。

合同会社にするメリットとデメリットの概要

合同会社化するメリット 合同会社化するデメリット
  1. 社会的な信用が大幅にアップする
  2. 優秀な人材が確保し易くなる
  3. 金融機関の融資が受け易くなる
  4. 個人の財産を守れる
  5. 給与所得控除を利用できる *注
  6. 消費税の納税を最大2期免除される
  7. 決算期を自由に選べる
  8. 持分移転による相続税対策ができる
  9. 赤字を出しても7年間利益と相殺できる
  10. 社会保険に加入できる
  11. 経営者の退職金を必要経費にできる
  12. 経営者の生命保険料を必要経費にできる
  13. 自宅家賃を社宅として必要経費にできる
  14. 出張手当を必要経費にできる
  15. 事業を継続し易くなる
  16. 所得の分散ができる
  17. 「co.jp」ドメインが取得できるようになる
  1. 法人住民税の負担が増える
  2. 交際費の一部または全額が必要経費にならない
  3. 設立費用がかかる
  4. 事務負担が増える
  5. 社会保険料の負担が増える
  6. 事業資金を個人が自由に使えなくなる

◆合同会社化する2大メリットとして、会社の信用面の向上と節税がありますが、節税という観点からは、目安として売上高から経費を差し引いた金額が400万円以上あれば、業種等にもよりますが合同会社化を検討する価値は十分あると言えます。

*合同会社へ法人化(法人成り)をした場合に必要な官公庁への変更手続きについては、法人成り(法人化)をご覧ください。

有限会社から合同会社への変更

img013.jpg有限会社(特例有限会社)から合同会社への変更(移行)を検討するにあたっては、両社の違いについて考える必要があります。

合同会社、有限会社共に株式会社と違い、多数の人から資金を集めて毎事業年度決算公告をして、財務状況をオープンにするというタイプの会社ではなく、基本的には仲間内(身内)だけで経営を行い、決算公告が不要で、運営の自由度が高いという点で共通しています。(株式会社でも閉鎖会社であれば同族経営と言えます)

主な違いとしては、下記の3点が挙げられます。

  有限会社(特例有限会社) 合同会社
最低限必要な機関 株主総会、取締役 無し(自由)
利益が出た場合の配当 原則持ち株数による(但し、定款で利益配当に関する別段の定めのある種類株式の発行が可能) 任意(定款で定める)
吸収合併・吸収分割の際の存続会社 不可。合併・分割の際には消滅会社となる 可能

この3点の違いが、運営していくうえでプラスとなるのかマイナスになるのかをよく検討したうえで、最後に合同会社と有限会社という会社名が与える印象についても考慮する必要があります。

合同会社という名称からは、新しい会社とか、新しい組織形態を積極的に採り入れる前向きな会社と捉えれる可能性がある反面、まだ出来てからそれ程時間が経っていないので、認知度が低いという弱点があります。

反対に有限会社という名称からは、昔からあるので長く経営をしている会社と良く採られる可能性がある反面、新しい制度に対応出来ない、古い体質の会社という見方をされる可能性もあります。

この会社の種類に対するイメージは、取引先を開拓したり、人を採用したりする場合にも少なからず影響しますが、受け取り方は、業種や地域、相手の年齢や環境等によっても様々ですので、何に一番重点を置くかということを考えて総合的に判断しましょう。

有限会社から合同会社への変更手順

  1. 社名を新たに変更する場合には、法務局での商号と目的の調査
  2. (従来の類似商号規制が撤廃されても、不正競争防止法等の関係から、この過程は必要です)
  3. 定款変更(内容の変更は別途費用が掛かりませんので、この際、新しい内容を盛り込みましょう)
  4. 商号変更による合同会社への移行による有限会社解散登記申請
  5. 商号変更による合同会社への移行による合同会社設立登記申請

以上の4つのステップで有限会社を合同会社へ変更することが出来ます。

新しい合同会社の登記事項証明書(登記簿謄本)には元の有限会社から移行した旨の記載がされますので、会社設立日は、有限会社を設立した日で変更はありません。

従いまして、登記簿を見れば、昔から営業をしていた会社であることはすぐに分かります。

なお、許認可等は会社名変更届けをするだけで済みます。

また、その他の手続きとして、税務署への変更届、名刺や看板、ゴム印やハンコ等の変更があります。

当事務所では、有限会社から合同会社への変更(移行)おまかせサービスをご用意しておりますので、宜しければご検討ください。

確認会社の対応と変更手続方法

img014.jpg確認株式会社と確認有限会社は、どちらも設立から5年以内に旧商法の最低資本金額(株式会社は1,000万円、有限会社は300万円)まで増資をするか、組織変更をしなければ解散しなければならないという解散事由が登記されています。

これは、たとえ新会社法になって、最低資本金規制が撤廃されても、解散事由に該当する場合は、解散しなければならなくなってしまいます。
 

確認有限会社や確認株式会社から合同会社へ変更するためには、下記の手順を踏みます。

  1. 社名を新たに変更する場合には、法務局での商号と目的の調査
  2. (従来の類似商号規制が撤廃されても、不正競争防止法等の関係から、この過程は必要です)
  3. 定款変更(内容の変更は別途費用が掛かりませんので、この際、新しい内容を盛り込みましょう)
  4. 商号変更による合同会社への移行による確認有限会社又は確認株式会社の解散登記申請
  5. 商号変更による合同会社への移行による合同会社設立登記申請

以上の4つのステップで確認有限会社又は確認株式会社を合同会社へ変更することが出来ます。 なお、許認可等は会社名変更届けをするだけで済みます。
 

確認株式会社を株式会社に、確認有限会社を特例有限会社に変更する場合は、解散事由廃止の登記をします。具体的には、以下の2点のステップを踏む必要があります。

  1. 定款変更
    定款に記載されている解散事由を廃止する定款変更を行います。定款変更は、通常であれば株主総会の特別決議が必要ですが、この場合には特例で取締役会の決議(取締役会が無い場合は、取締役の過半数の同意)で行えます。
  2. 登記申請
    解散事由の廃止による変更登記を行います。添付書類には、(決議をした証拠書類である)株主総会議事録、取締役会議事録、解散事由廃止決議書のいずれか一つだけになります。別紙(OCR用紙)も不要です。

尚、確認有限会社は、商号変更(登記上は有限会社の解散登記と株式会社の設立登記をします)をすることにより株式会社へ移行することもできます。

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